中医での「うつ」
うつの発生の多くは精神的な変化により 内臓の働きと血流に影響し起こります。
症状としては抑鬱と興奮、思考力や集中力の低下、食欲不振と過食、やる気が起きない、情緒不安定、怒りっぼい、泣きやすい、不眠などの複雑な症状が現れます。症状が長期化すると、 血や水の巡りに影響を及ぼし、肝・脾・心などの正常な働きが出来なくなると、不眠、動悸、消化器の潰瘍、 乳房のシコリ、乳がん、子宮筋腫などの病の原因にもなります。
うつの解消は気血の流れを
中医学の「うつ」は範囲が広く、 自律神経失調症、神経症、不安症、 更年期障害など、多くの疾患が含まれます。うつは体内で「鬱結(うっけつ)」した状態、と中医学では考えます。 気、血、痰、湿、熱、食の鬱結が うつの原因となりますが、その中でも最も原因となるのが「気」と「血」。生命エネルギーとなる「気」と、 栄養を与える「血」の流れ(巡り)が不可欠です。この気・血の流れが滞ったり(鬱結)、不足すると、心のトラブルが起こりやすくなります。
うつの原因となるのは、ストレスです。気・血を全身にめぐらせる「肝」の機能が ストレスの影響で低下し、流れが滞ります。この状態が長期に渡ると、体内の気血の不足し、 ストレスへの対応力が弱くなります。 不規則な生活や偏った食事など、気血の不足の原因となるので、規則正しい生活を心がけ、身心のバランスを整えましょう。