<健康元鴻(けんこうげんこう)のなるほど中医学!>no.3
本日のキーワードは
「心身の状態に合わせる薬膳”四気”とは?」です。
薬膳の食材は
体に取り入れることで現れる反応や症状によって、
温・熱・涼・寒と4種類に分類されます。
この4種類の性質は「四気」といわれ、
温・熱(温かい・暑い)の性質は
寒・涼(寒い・涼しい)の性質とは異なり、
温は熱よりも、涼は寒よりも弱いというように程度の差があるため、最終的に四つに分類されている。
薬膳では、まず「証」(症状)を診断するため
「八綱弁証」を行い、
陰陽、虚実、寒熱、表裏という基本の八つの「証」を判断します。
【熱証】
発熱、口渇、顔色が赤くなる、イライラして落ち着かない、
尿が少なく濃い色、便秘などの症状が現れる。
<対処>
相対する性質をもつ涼・寒性の食材を取り入れます。
スイカ、胡瓜、ニガウリ、梨、バナナ、
海藻、貝類、アロエ、なす、レンコンなど。
涼・寒性の食材は清熱、解毒、瀉火
(人体のあり余ったものを取り除く)作用があります。
【寒証】
生体機能活動が低下している状態。
四肢の冷え、倦怠感、顔色は青白い、
尿は量が多く色が薄い、軟便など症状が現れる。
<対処>
相対する温・熱性の食材を取り入れます。
にんにく、生姜、ネギ、ニラ、唐辛子、羊肉など。
温・熱性の食材には、温中補陽
(人体の生理機能や不足を補う)散寒の作用があります。
【涼性の食材とは?】
「寒性」より弱いが身体を冷やし、
清涼感があり鎮静、消炎作用があります。
<例>
春菊・人参・キンカン・ビワ・ミント
小麦・大根・豆腐・蕎麦・みかん・モズク・など
【温性の食材とは?】
「熱」より弱いが身体を温め、
興奮作用があります。。
<例>
小松菜・松の実・ライチ・スズキ
鶏肉・羊肉・鰺・鮭・鯖・もち米など
四気以外の作用として、
温・熱・涼・寒の性質がどれでもないものを
「平性」(米、豆、卵、芋類、きのこ類など)といい、
補気の作用があります。
このように、心身の状態(四気)により
取り入れる食材を選べば、
「おいしく」かつ「健康に」食事をすることができます。
是非、ご参考にしてみてください。
次のキーワードは
「健康の『味』選び方”六味”とは?」
です。
次回をお楽しみに。。。