中医学の「脳疾患」
中医学では「脳卒中」「脳梗塞」などの
脳疾患のことを『中風』といいます。
脳疾患は急に発症し、変化も早く、
外邪の中の「風邪(ふうじゃ)」の
特性に似ていることから『中風』と
名付けられています。
中風は病位や病状の程度により
『中経絡』と『中臓腑』に分類され、
弁証と治療が行われます。
<中風の原因と発症>
中風の多くは、気・血・水の
不足やアンバランスな状態に加わり、
4つの誘因によって発症します。
老化や過労によるもの
原因:老化、過労・房事過多
情志失調にるもの
原因:長期のストレス、情志(感情)の失調
濃厚な物の食べ過ぎによるもの
原因:油こい物、甘い物の偏食、過度の飲酒
気や血の不足
気血不足→経絡の中に隙間ができ、
風邪が乗じて影響をおよぼす。
脳疾患は発症すると、
様々な後遺障害が残ることがあります。
生命を維持する上で、最も重要なことは
五体満足、健康で活力に満ちた
人生を送ることです。
これを現代の言い方では「健康寿命」と言います。
脳疾患によって完全な回復をされた方は
多数いらっしゃいます。
しかし、それまでの時間と労力、そして、
周囲にかける手数は大変なものがあります。
生活習慣、活動、感情、思考を見直すことは、
未然に防ぐことが可能になり、
さらに、その兆候を早期に
感じることができます。