<健康元鴻(けんこうげんこう)のなるほど中医学!>no.5
本日のキーワードは
「いつも食べてる食材はこんな効果!?気血水からみる薬膳とは」です。
気血水からの薬膳
体内の気血水は絶えず生まれ、流れ、消耗されています。
気血水が不足したり、停滞した場合、
補気、養血、生津あるいは行気、活血作用のある薬膳を摂取することがいいでしょう。
内臓から薬膳を考えると、
病、症状、証は臓腑に関連しているため、
薬膳食材の帰経をよく考慮することが重要です。
薬膳はそれぞれ異なった内臓にも働きかけています。
【気に働きかける】
補気(気を補う)、気虚(気が不足)へ働きかける薬膳
気の生成に関わる脾・肺の機能を高めることで気を増やします。
<食材>
山芋、米、芋、豆、きのこ、
牛肉、鶏肉、うなぎ、えびなど
【理気(行気:気の巡りを良くする)】
気滞(気が滞る)へ働きかける薬膳
気の巡りに関わる肝の働きを高めます。
<食材>
春菊、三つ葉、ゴーヤ、ミント、レモン、
ブドウ、黒酢、梅干し イカ、あさり、しじみ、レバーなど
【降気(気の上昇し過ぎを鎮める)】
気逆(気が高ぶりすぎる)へ働きかける薬膳
上がった気を下げる肺の機能を高めます。
<食材>
そば、小麦、豆腐、セロリ、白菜、
きゅうり、ごぼう、キウイ、三つ葉、貝類、菊花、茶葉など
【血に働きかける】
養血(補血:血を補う)、血虚(血が不足)へ働きかける薬膳
血の生成に関わる腎・脾・肺の機能を高めます。
<食材>
黒ごま、黒豆、黒きくらげ、プルーン、
レーズンなどの黒色食材、にんじん、トマト、
クコの実など赤色食材、牡蠣、レバー、地鶏、ほうれん草、小松菜など
【活血(血の巡りを良くする)】
瘀血(血が滞る)へ働きかける薬膳
気の滞りや不足、熱の過剰、水の不足を改善します。
<食材>
玉ねぎ、かぼちゃ、生姜、梅干し、山椒、
わさび、シナモン 羊肉、イワシ、えび、
まいたけ、桃、みかんなど
【清営涼血(血の過剰な熱を冷ます)】
血熱(血が熱を持つ)へ働きかける薬膳
血の巡りと熱に関する、肝・心の働きを高めます。
<食材>
トマト、せり、ふきのとう、わさび、
アロエ、カシューナッツ、黒きくらげ、
レンコン、空芯菜など
【水(津液)に働きかける】
補陰(水を補う)、陰虚(水が不足)に働きかける薬膳
水の生成に関わる腎・脾の機能を高めます。
<食材>
豆腐、なす、きゅうり、しめじ、ほうれん草、
セロリ、三つ葉、大根 かに、あさり、トマト、
ごぼう、昆布、こんにゃく、バナナ、柿など
【利潤(水の巡りを良くする)】
痰湿(水が滞る)に働きかける、
余分な水を取り除く腎・脾・肺に働きかける薬膳
<食材>
海藻、きのこ類、根菜類(大根、にんじん、ごぼう)、
冬瓜、こんにゃく イワシ、さんま、緑豆、バナナなど
いかがでしたか?
わたしたちが普段食している食材には
健康増進、未病予防するための効果が隠されています。
特別な食材を手にいれる必要はなく、
いつも口にする食材の効果を理解し、組み合わせ、
美味しく食すことで、気が巡り、
体のバランスを調整でき、心身ともに健康を保ち続けられるのです。
次のキーワードは
「”辛さ”のメリット・デメリットとは!?発散の薬膳」
です。
次回をお楽しみに。。。